パチパチっと小気味よい将棋の駒音が響く東逸見町の「横須賀・按針将棋サロン」。対戦相手を求めて、週末は決まってこの場所を訪れる。対局が始まれば5時間ぶっ通しで盤面を睨み続ける。将棋は"頭脳戦"と称されるが、「実はとても体力を消耗します。帰る頃はもうヘトヘトです」
横須賀将棋界の期待の逸材。アマ4段の棋力は周囲から一目を置かれている。高校女子ナンバー1の中澤秀佳さん(清泉女学院高3年)、兄で神奈川県代表として8月の高校将棋竜王戦に出場を決めた宙弥さん(柏陽高2年)らを輩出した名門サロンで腕を磨く日々だ。7月17日(日)に都内で開かれる「中学生将棋名人戦」は久しぶりの実戦。コロナ禍でここ2年近く、大会などから遠のいている。自分の力を客観的に見る機会がなく、どこまでやれるか未知数だが、腕自慢の同世代との対戦に胸を躍らせている。
兄の影響で5歳から将棋を始めた。「棋譜並べ」といって、プロ棋士などが実際に指した棋譜(対局の記録本)を見ながら手筋を再現していくやり方でメキメキと上達。これが記憶力を鍛えるトレーニングや物事の筋道を考えることにも役立っているという。
普段の行動は慎重に慎重を重ねるタイプだが、将棋盤を挟むと一転して大胆になる。「守りを固めても、相手の陣形に攻め込まなければ勝つことはできない」。これが現時点で到達した勝利の哲学。将来はプロ棋士を含め、将棋に関わる仕事に就くことが夢だ。
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