版画家で”娯楽の王様”とされるパチンコ誕生史に精通する桜が丘在住の杉山一夫さんが、明治時代に大流行した遊び「玉ころがし」を題材にした本を出版した。
作品は『玉ころがし』(法政大学出版局/3200円+税)=写真。昨年6月に手掛けた『パチンコ』に続く第2弾で、海外の文献や資料をあたりパチンコの先祖ともいわれる幻の遊技の生い立ちを丹念にたどった。
玉ころがしは、欧米発祥の寝かせて遊ぶ盤上ゲーム「バガテール」を起源とするゲーム。江戸時代後期に日本に伝来し、明治のはじめに香具師の露店業として人気に火が付いた。永井荷風や尾崎紅葉、萩原朔太郎などの文人墨客の作品にも記録されている。
その後、「ジャパニーズ・ローリング・ボール」として興行師とともに国外へ伝播し、「スキー・ボール」にかたちを変えて現在も親しまれている。この文化の移動と変容を歴史的視点を加味して詳述した力作。
著書に関する問い合わせは左記のメールアドレスから。【メール】sugisatsu@jcom.home.ne.jp
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