神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
横須賀・三浦版 公開:2024年1月26日 エリアトップへ

「障害」は社会の側に 合理的配慮 4月から義務化

社会

公開:2024年1月26日

  • X
  • LINE
  • hatena
自宅で車いすのまま訪問美容を受ける須田さん
自宅で車いすのまま訪問美容を受ける須田さん

 2021年5月に障害者差別解消法が改正され、今年4月から行政や事業者による「合理的配慮」の提供が義務化される。日常・社会生活の中における設備やサービスの中には、障害のある人にとっては利用が難しいものも多く、結果的に当人の活動等が制限されてしまうことがある。社会的なバリアを取り除くため、事業者等は当事者との建設的な対話を経て事業活動に支障の出ない程度の対応を講じることが求められる。

当事者として発信

 「障害のある当事者と対話し、実情を知ることが社会を変える第一歩になる」と話すのは岩戸在住の須田有美さん。須田さんは24歳の時に全身の筋肉が低下していく「遠位型ミオパチー」という進行性の筋疾患の診断を受け、現在は顔や手首を除いて全身が動かない状態にある。当事者として、「障害」を入り口に誰もが平等に参加できる社会の実現について考える「障害平等研修(DET)」のファシリテーターを務め、市内外で行われる研修や講演に登壇。「障害は社会の側にある」という気づきを参加者に与えている。

多様な選択肢も

 趣味のピアノや約20年働き続けた職場など、病が進行していく中で須田さんが手放さざるを得なかったものは少なくない。一方で、近年は多様性の概念が広がり、マイノリティーにとって利用しやすいサービスも増えてきているという。

 その一つの例はおしゃれ。街の美容院に行くにはヘルパーの介助が必須となるほか、これまでは店の入り口の段差やシャンプー台の位置などに障壁がある店舗も多かったが、「訪問美容」というサービスを知ってからはカラーやパーマなどを気兼ねなく楽しめるようになったという。障害について理解がある美容師が、住み慣れた場所で施術をしてくれることも魅力だが、「何よりも好きなおしゃれを諦めなくてよかった」と微笑む。

 福祉制度や障害に対する認知不足など、多様性の実現に向けて課題も多いが、「健常者も含めた一人一人が自分事として問題を捉えることで誰にとっても暮らしやすい世の中になるのでは」と社会のさらなる変化に期待を寄せ、自身の体験を多くの人に共有していく。

横須賀・三浦版のローカルニュース最新6

1幅7mの大作

浄楽寺

1幅7mの大作

29・30日、万葉集巻物展

11月22日

「大きいの採れたよ」

「大きいの採れたよ」

特別支援級の児童ら芋掘り

11月22日

社交ダンスで地域貢献

いきいき市民塾

社交ダンスで地域貢献

11月22日

三浦海岸でバルウォーク

三浦海岸でバルウォーク

3店はしごで豪華景品も

11月22日

三浦野菜 どう料理する

三浦野菜 どう料理する

「食」の視点で地域活性

11月22日

結成20周年ライブブルー湘南で放送

お笑い集団「0468スタイル」

結成20周年ライブブルー湘南で放送

11月22日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 11月22日0:00更新

  • 11月15日0:00更新

  • 11月8日0:00更新

横須賀・三浦版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

  • OGURIをあるく

    OGURIをあるく

    〜小栗上野介をめぐる旅〜第25回 江戸編【3】文・写真 藤野浩章

    11月22日

  • OGURIをあるく

    OGURIをあるく

    〜小栗上野介をめぐる旅〜第24回 江戸編【2】文・写真 藤野浩章

    11月15日

  • わたしのまちでいきる

    わたしのまちでいきる

    【32】目標クリアで「認定証」「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

    11月15日

横須賀・三浦版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月22日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook