堆肥製造で農地に還元 三浦バイオマスセンター
し尿、浄化槽汚泥のほか農作物収穫残渣、水産残渣、下水道汚泥を受け入れ処理をしている三浦バイオマスセンター(三浦地域資源ユーズ(株)代表取締役寺本紀久 南下浦町毘沙門2305―6)では、それらを発酵させ造った堆肥「バイオマス堆肥」を販売している。農地に還元する等、資源を有効利用する循環型社会に役立つ施設として取り組んでいる。
前身は、三浦市衛生センター。建物の老朽化に伴い、市と三浦商工会議所の呼びかけで2006年に「三浦地域資源ユーズ(株)」が設立され、同センターが建設された。同社は、汚泥などの処理過程で生成したバイオガスを燃やし湯や電気をつくり、施設を動かすエネルギーに利用している。また、バイオマス堆肥の製造で地域に還元している点は同社ならではの取り組みだ。
バイオマス堆肥は、し尿と浄化槽汚泥、野菜など農作物・水産残渣、下水道汚泥と専用の処理過程を経て、最終的に混ぜ合わせ発酵させて出来上がったもの。造られる堆肥は1日当たり約30トン。含成分は窒素4・5%、リン酸3・7%、カリウム0・38%(2014年2月生産)と窒素が多く、同堆肥の特徴となっている。通常の堆肥に比べ、野菜や草木、花の成長に必要な窒素分を多く含むため、茎や葉の助長を助け丈夫な植物を育てる効果に期待できるという。農林水産省の外郭団体による堆肥の性能を計る試験では、サンプルよりも育ち具合は高いことがわかっている。「堆肥を製造し、地域に還元することも大切な役割」と同社は話す。
同堆肥は、資源の循環的な利用促進ならびにリサイクル産業の育成と振興を図るなどを目的に県が創設した「かながわリサイクル製品認定制度」の認定を受けている。「資源の有効活用のために、今後も地域貢献に役立てていきたい」としている。
堆肥は15kg入りの袋詰めが1袋100円。軽トラック等で直接積む場合は、当面の間は無料提供している。
「チェルSeaみうら」徹底解剖6月21日 |
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