海南神社青年会の会長を務める 勝俣 弘文さん 三崎町在住 42歳
伝統と文化を後世に
○…三崎の海南神社を支える若手の集まり「海南神社青年会」。各種祭りの準備や境内周辺の清掃他を行っている。「神社のために何かしたいという気持ちを抱いて活動している。昔も今も変わらない」。入会23年目。入会当初からの思いにぶれはない。今年、41代目の会長に就いた。「神社を盛り立て、伝統と文化を守るために若い力を結集して尽力する」と言葉に力を込める。
○…木遣とともに練り歩く三崎の祭り。木遣は、掛け声が歌に変化したものと言われている。「子どもの頃から見てきたこともありあたりまえの感覚だった。しかし、大人になるにつれ意味や伝統、文化を理解するようになると捉え方は変わった」と祭りが持つ意味の重さを実感。「伝え残すことの大切さが分かった」と心に刻む。同青年会は毎年6月に開催される八雲祭(お天王様)を主催する。神輿渡御が下町地区で挙行され、熱気と気迫が街中に宿る。入会以来、一度も神輿は担いでいない。表舞台には出ず、事務的な手続きなど裏方に徹した。「担ぐだけが祭りではない。祭りが事故なく進行し、担ぎ手や見守る人々が満足してもらえるのがなにより」
○…「三崎には若者が少ない」とぼそり。青年会も人がいてこその会。一人でも多くの若者の力は必要。「三崎の伝統文化を多くの人に知ってもらうことは私の役割と考えている」と話す。スポークスマンとしての活動にも力を入れていくという。
○…子どものころから続けているのは野球。物心ついた時から野球で遊んでいたとか。高校の時はキャッチャーを務めた。前面には出ないがチームの要。「自分にはあっていた」。支えるという立場は大人になっても変わらない。「まずは行動」。役割は変わっても、決しておごらず自分を見失わない。後輩や先輩から慕われる存在。今年、新たなステージでの活躍に周囲からの期待は大きい。