初声町のガラス工芸家 小西潮(うしお)さん
八王子市郷土資料館のエントランスギャラリーで、4月29日(祝)まで展示されている「八王子城跡出土ベネチアングラス」。八王子城を築いた北条氏照の物で1590年以前に制作されたとみられ、ヨーロッパとアジアの交易や日本国内の権勢の状態を知る上で歴史的価値の高い貴重な史料と言われている。
そのベネチアングラスの再現制作を行ったのは、初声町在住のガラス工芸家・小西潮さん(50)=写真左。1992年の八王子城跡発掘調査で出土した37個のガラス片と、サントリー美術館などに収蔵されている同時代の現存品をもとに、構想からおよそ1年を費やして完成させた。破片は落城の際に火事で被熱し、溶けかかっているものあったが、大よその形状や大きさ・技法を推察し、再現したという。
出来上がった器は高さ225㎜・口径85㎜・胴径110㎜で、模様の繊細さが特徴的。白色のガラス棒と螺旋文様のガラス棒を交互に並べて紡ぎ出された縦じまのレース文様は、まるでガラスを編んだよう。「少なくとも400年前には、レースガラスの製法は確立されていた。今の技術をもってしても、難しい作業」と、古の職人の技術水準に感服した様子で話す。
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もともとは社会科の教員志望だったが、大学在学中に行ったアートイベントを契機に本格的にガラス制作の道を選んだ。卒業後は国内外の専門学校やスタジオで腕を磨き、アメリカのガラス工房で約3年間勤務。帰国後の1998年、パートナーの江波富士子氏とともに念願だった自身の「潮工房」を開いた。
聞けば「小学生の頃からなぜかガラスが好きだった」。誰かへのプレゼントというとガラス細工を好んで選び、「近所の造成地に遊びに行っては落ちていたガラス片を拾って集める子どもだった」と振り返る。
自らの創作活動の傍ら、世界各国で個展やグループ展を開催しているほか、展覧会への出品も精力的に行っている。日本人工芸家の感性と精巧な技術から生まれる作品は、多くの人を惹きつけてやまない。
昨年、スイスの日本大使館で開かれた国交樹立150周年事業の茶会と作品展には、全てガラスで作られた茶器と茶道具を出品。参加者は実際に使用して茶の湯体験を楽しんだという。今年9月には、イタリアのベネチア市にある国立東洋美術館で作品展を予定しており、再現制作したベネチアングラスの器も展示される。
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