社会問題となっているいじめや不登校の問題を考える市民参加型の会議が5月4日(祝)にヨコスカ・ベイサイド・ポケットで行われる。三浦半島地域の首長等や現場で活動するNPO法人が参加。ゲストとしてお笑い芸人の堀内健さんも登壇するなど、多角的な視点から問題解決の糸口を探っていく。
芸人、堀内健さんも参加
今回の会議は、横須賀市の元教員で現在は鎌倉で子ども支援の活動をしている滝田衛さんなどが主催。三浦半島で活動する同志が集まり、現状を多くの人に知ってもらおうと実行委員会を組織した。
文部科学省の調査(2015年度)によると神奈川県内では小・中学生合わせて約9千人が不登校の状態にあり、1年間で約8千件のいじめがあったとしている。こうした状況に滝田さんは「問題は子どもではなく大人側にあるという認識を広めていきたい」と主張する。いじめの加害者を生み出してしまったのも、不登校が教育の1つの選択肢ではなく、「良くないこと」という認識をしているのもすべて「大人側」であることを訴えかけ、地域や行政、民間ができることを模索する。
当日は横須賀市の吉田雄人市長をはじめ、4市1町の首長等が参加して、各行政の取り組みについて意見交換をする。また、実行委員会からは「いじめ加害者予防の研修を町内会などで実施する」「午前中から子どもの為に町内会館などを開放する」などの提言も行う。
各団体が行っている活動報告や討論会後は「ホリケン」こと堀内健さんが登壇する。滝田さんの教員当時の教え子であることから今回の企画が実現。いじめや不登校の当事者である子どもたちとお得意の自由奔放な笑いを交えながら意見を交わし、彼らに元気や勇気を与える。
時間は午後2時から4時半で入場自由(先着500人)。事例紹介を行う活動団体、堀内さんと話したい子どもを募集中。
詳細や問い合わせは、滝田さん【携帯電話】090・7212・4055
人権教育に注力
三浦市教育委員会によると、いじめや不登校問題に対しては、すべての小・中学校において「いじめ防止基本方針」を掲げ、「いじめ防止対策マニュアル」を作成。研修を通して職員の共通理解・情報共有を図りながら、各校の実態に応じていじめの根絶に向けた体制を整える。そのほか、スクールカウンセラーの派遣、こまめな面談やアンケートの実施、外部講師を招いた人権啓発講演会などを行っている。
市教委のまとめによると、いじめの認知件数はほぼ横ばいで推移。これまで潜在化していたトラブルが積極的な対策で明らかになるケースも多いが、解消率は90%以上と高い水準にある。一方で、近年ではネット上でのいじめなど教員や保護者の目につきにくいところでの人間トラブルも発生しているため、引続き対策を強化し、早期発見や防止につなげていきたい考え。
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