三浦市立病院の小澤幸弘総病院長が今月10日、「2018年度救急功労者表彰」(総務大臣表彰)を受賞した。全国で13の個人と1団体が受賞し、三浦半島内では今回が初めて。同日に都内で行われた式典で、奥野信亮総務副大臣から表彰状などが授与された。
救急業務の推進に貢献し、顕著な功績があった団体や個人に贈られる救急功労者表彰。小澤さんは、県メディカルコントロール協議会委員として、三浦半島地区メディカルコントロール協議会の設立に携わり、県下各地域との連携や救命体制の充実に尽力。救急救命士や救急隊員らの教育にも力を注いでいることなどの功績が評価された。
横浜、川崎、県北・県央、湘南の県内4地区のメディカルコントロール体制は、おもに大学病院の救命救急センターが主導している。しかし、三浦半島地区(横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町)での立ち上げ当時、大学附属の医科病院や救命救急センターの設置はなく、他地区から遅れをとっていたことなど、体制構築の苦労を小澤さんは振り返る。「感慨深いものがある。やっと認められたのかな」。笑顔で喜びを語った。
今月12日には三浦市役所を訪れ、吉田英男市長に受賞を報告。「長年の功績によって表彰されたことは市にとっても喜ばしい。これからも地域医療の充実に向けた取り組みを続けてほしい」と労いの言葉が送られた。
「今も勉強」
小澤さんは新潟大学卒業後、1983年から1996年まで横浜市立大学附属病院の外科や救命センターに勤務。同年から三浦市立病院へ赴任し、外科医として手腕を発揮。07年に院長、10年から現在の総院長の職に就く。
三浦市唯一の総合病院として地域医療の中核を担う市立病院。「今も勉強」と話すように、総病院長となっても日々研鑽をしながら外来診療に当たっているという。
今後の展望について、「三浦半島内の救急体制をよりいいものにする、そのつなぎ役になりたい」と意欲を話した。
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