豪州ウォーナンブール市で1年間、日本語補助教員を務めた 松崎 優香さん 上宮田在住 21歳
「好き」を磨いて強みに
○…「あっという間の濃い1年」。三浦市の姉妹都市・豪州ウォーナンブール市にある私立学校の日本語補助教員としての任期を終え、このほど帰国。晴れ晴れとした表情で振り返った。「他の人とは違う経験がしたい」と大学を休学し渡豪。その甲斐あって、語学の奥深さと面白さ、働く大変さまで身をもって知ることができた。「留学では味わえないこと」。挑戦は一生の財産となった。
○…幼い頃から夏休みになると米国に暮らすいとこ家族を訪ねて、1〜2カ月ほど滞在。現地のサマースクールに通うなどして語学力を磨いてきた。「人よりも英語が得意と気づいてから伸ばそうと思った」と話し、中2で市の国際交流派遣生に応募。いざ渡豪したが、米国英語とは違う訛りや言い回しに衝撃を受けた。「種類の違いに目を向けるきっかけになった」。現在は英米文学科を専攻し、勉学に励んでいる。
○…好きなものと結びつければ学習は楽しくなるが持論。聴く耳を鍛えることが上達の近道だといい、自身は大好きな海外ドラマ「フルハウス」が教科書だった。松崎家の鉄則は、一度だけ日本語吹き替え版を楽しんだあとは英語字幕、英語音声で観賞すること。じつはウォーナンブールの生徒たちも、日本のバラエティ番組を楽しみながら日常会話の上達に役立てているという。
○…「形式ばらず友だちのように親身に」。同じく外国語を学ぶ身として生徒に思いを寄せながら、指導にあたってきた自負はあるが、将来就きたい仕事を尋ねると「教師はないかな」と苦笑い。それでも2020年を前に「英語を話せない人の助けができたら」と意欲は旺盛だ。外国語は広い世界を見せてくれる。そのすばらしさを体現するため、これからも学びを深めていく。