城ヶ島東端に建つ安房埼(あわさき)灯台の老朽化に伴う建替え計画が進められている。灯台を管理する海上保安庁第三管区海上保安本部は、三浦市と地元住民らで組織する「城ヶ島活性化協議会」と連携し、新たな灯台デザインを一般公募。完成後は島のシンボルや観光資源として積極的に活用を図りたいとしている。
安房埼灯台=写真=は安房ヶ崎と呼ばれる城ヶ島の東部の岩場に建つ灯台で、東京湾をはさんで安房(あわの)国(くに)(現在の南房総)を望むことからその名がつけられている。高さは約11m。白色で円筒形の中心部分がくびれた独特の形状をしており、1962年に初点灯してから、半世紀を超えて船舶の安全を見守ってきた。
2016年には、日本ロマンチスト協会と日本財団による「恋する灯台プロジェクト」で、景観や造形美などが評価され、城ヶ島灯台とともに全国3000以上ある灯台のなかから関東で最も早く認定。その後、島南部のみはらし広場には両灯台を結ぶように2つの「&」の文字を恋人同士に模したモニュメントが建造され、「恋人の聖地」としてのイメージづくりが進められている。
新灯台は、県立城ケ島公園内のピクニック広場付近に設置予定。2020年2月頃の完成をめざしており、現在の安房埼灯台はのちに解体撤去される見通し。城ヶ島区の加藤治彦区長は「どのようなデザインになるか楽しみ。城ヶ島らしい、親しみやすい名所になれば」と期待を寄せた。
地域資源に積極活用
全国ではダムや橋・トンネルなど公共施設を観光資源に位置づける「インフラツーリズム」が活況。海上保安庁も「灯台観光振興支援」を重点施策のひとつに掲げ、灯台を活用した地域活性化や地元との連携に乗り出しているほか、WEBサイト「灯台ONEタップビュー」を開設し、通常は非公開の灯台内部や踊り場からの景色を紹介している。
観光のシンボルめざす
デザイン応募資格は、三浦市在住・在勤・在学者に限定。【1】全体が白色を基調(部分的に他色の塗装可)、【2】円柱、角柱等の塔状、やぐら状、【3】幅2〜4m程度で高さ10m程度―などの要件を満たしていることが条件。三浦市観光商工課または横須賀海上保安部交通課に、郵送・持参のいずれかで応募。5月15日(水)必着。
完成後、入賞者には記念品が贈られるほか、灯台名が記された記念額に氏名が刻まれるという。
詳細は横須賀海上保安部交通課【電話】046・861・8374
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