三和漁業協同組合初声支所は、初声漁港区域内のキャンプに対する規制を始めた。ごみの不法投棄や火の不始末、操業の妨げになる迷惑行為が近年増加。住民生活にも支障を及ぼしていることから、禁止期間の設定に踏み切った。また、従来から関係者以外の立ち入りを禁ずる三戸浜堤防を含め、区域内での釣り禁止を喚起する看板を設置した。
初声町三戸浜周辺を区域とする初声漁港では、キャンプや釣り客による迷惑行為が近年問題となっている。
三和漁協初声支所によると、同地は以前からキャンプ好適地や穴場釣りスポットなどと、インターネットや口コミで情報が広まり、昨今のアウトドアブームも起因して、3〜4年ほど前から休日を中心に訪れる人が増えたという。
「とくに怖いのは火の扱い」と関係者。「砂浜での直火のたき火や後始末をせずに砂に埋める。漁船の陸揚げ時に使用する枕木を持ち出して薪に使われるケースも度々あった」と困惑する。
また、たき火の煙による被害も大きく、海岸から道路を隔てた住宅街に煙が流れ込んでいる。昨秋には、砂浜に張られた20近いテントで一斉に火をたいたため、「煙たくて眠れなかった。洗濯物が干せないだけでなく、小さい子どももいて健康被害も心配」と前出の関係者は現状を訴える。
その他にも、船の近くにテントを張って操業の妨げになるケースや、過去にはテントを使ったまま故意に放置して帰る人も。こうしたごみは地元ボランティアが拾い、市が回収していたが、今年から三戸区が処分費用を負担しなければならず対応に苦慮。まずは、マナーの徹底を呼びかけながら、駐車場が有料化するゴールデンウィークから夏季期間を除いたオフシーズン中をキャンプ禁止とした。
操業に実害
釣り客による迷惑行為も後を絶たない。とくに三戸浜堤防は漁港施設であり、以前から関係者以外の立ち入りが禁止されているにもかかわらず、「手軽に海釣りが楽しめる場」と誤った情報が拡散。「根掛かりして切った針が漁具に引っかかって怪我をした漁師や、船のスクリューに糸が絡み除去費用として1回1万円ほど修理代が生じたりと実害があり、何より事故の危険性が高い」として、漁港区域内での釣り禁止徹底に努める。
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