新型コロナウイルスの影響で全国高校野球選手権神奈川大会が中止されたことを受け、独自に設けられた県の代替大会で、三浦学苑高校が夏の公式戦で初の4強入りを果たした。5回戦で強豪の日大藤沢を打ち破り、準々決勝では甲子園出場の常連である横浜を相手に6点差を跳ね返す見事な逆転勝利を飾った。決勝進出をかけた名門、東海大相模との大一番に地元の期待が高まったが、壁を超えることができなかった。
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コロナ禍に見舞われ、社会全体が「特別な夏」とされる中での代替大会。ひたむきに努力を続けてきた高校球児に活躍の場を与える目的で開催された。ただ、無観客で唯一スタンド入りが許された控えメンバーも飛沫感染防止の観点から声援禁止。拍手のみでプレーを後押しする異例の状況となった。
今大会で躍進を遂げたのが三浦学苑。昨年の秋季神奈川県大会でもベスト4入りを果たしており、確かな実力を示した。今月22日に横浜スタジアムで開かれた東海大相模との準決勝戦。2回に今大会、投打で大車輪の活躍を見せてきた上村海斗選手(2年)のソロホームランで先制。幸先よくスタートしたが、その後は相手チームの鉄壁な守備に追加点を重ねることができず、強打に圧倒され、1─7と完敗を喫した。
試合後のインタビューで樫平剛監督が「相模に勝つ、優勝するという2枚の想いを持って挑んだ一戦だったが、相手チームの一球に対する執念の差が出た。神奈川で甲子園に出るには、突破しなければならない壁」と総括。監督が全幅の信頼を寄せるキャプテンの立川太一選手(3年)は「相模の力に圧倒されたが、自分たちの力を出し切った。後悔はない」と清々しい表情で答えた。
8回に快音を響かせてヒットで出塁した横須賀市出身の角崎大成選手(3年)は、「自分が横浜戦で流れを変える一打を放ち、チームが勢いづいた。その再来を期して初球から振りぬいた」と振り返った。
三浦学苑は、創立90周年事業として今年2月、佐原にある野球部専用グラウンドを全面人工芝に改修。全国の強豪校と比しても遜色のないレべルの環境を整備。これが早くも結果に繋がった。
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