三浦市社会福祉協議会が主催する「介護職員初任者研修」で、「脊髄性筋萎縮症」を患う高橋知成さん(29・三戸在住)が特別講演を行った。
今月7日、受講者は「障害の基礎的理解」という項目を履修。介護や障害に関する基礎を学び、障害の有無にかかわらず、誰もが等しく生活を送れる社会をめざす「ノーマライゼーション」への理解を深めるもので、地域で生活する障害者の現状を知ってほしいと、当事者を講師に招き、オンラインで講演を行った。
高橋さんは生後すぐに脊髄性筋委縮症を発症。脊髄の運動神経が変性し、徐々に筋肉が萎縮する進行性の難病を抱え、日常のほとんどをベッドの上で過ごしている。通信制の大学を卒業後、現在はプロの三人制バスケットボールチームのスタッフとして勤務。パソコンの音声認識ソフトなどを駆使し、在宅で動画編集業務に携わる。
月に1度、会議のため出勤するが、重度訪問介護サービスを受けられるのは、通院や買い物、余暇における移動介助などで、現行の障害者福祉制度の枠組みでは、通勤や就業中の介助は原則除外。ヘルパーの手を借りる場合、すべて自費で雇わなければならず、法律が自立の足かせになっている現状を明かした。
また、講義の最後に受講者への一言を求められた高橋さんは、「いろいろな障害者がいるが、『これをやりたい』という欲は、健常者と違わない。何をしたいか、欲しているか、自分と同じ存在として受け止めてほしい」と呼びかけた。
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