三浦市は先月21日、株式会社イスズ(本社/川崎市)と「災害時における避難所としての施設等の使用に関する協定」を締結した。災害時、同社が晴海町に所有するモデルハウスなどを避難所として提供するもの。電力を自給自足するオフグリッドの同施設。停電時でも電源確保が可能という強みをいかし、避難者の生命維持や安全確保に役立てる。
電力会社に頼らず電気を自給自足するオフグリッドのログハウスやトレーラーハウスの施工販売などを手掛ける株式会社イスズは、昨年10月、晴海町に「イスズ・ゼロエネタウン」と冠したモデルハウスを建設。建物内で使用するすべての電力を自家発電するログハウスやトレーラーハウスを披露した。吉田英男市長も視察に訪れ、これを機に同社から協定締結の申し出があったという。
送電網はなく、替わりに屋根には太陽光パネルを設置し、使用されず余った電力は蓄電池に蓄電(最大12Kwh)が可能。太陽光温水パネルによってガスを使わずに温水を作ることができるほか、ろ過した雨水を貯めるタンクや水を使用しないバイオトイレ、薪ボイラーなども敷地内に備えている。
三浦市はこれまで市内の老人ホームや高校、農協集出荷場などと災害時の広域活動拠点施設や津波避難ビルとして提供を受ける協定を締結しているが、モデルハウスが避難所となるのは初めて。電力や水など最低限のライフラインが確保できることから市は、市民の生命維持・安全確保への貢献に期待を寄せている。
三浦版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|