海南神社では、カシノナガキクイムシ(以下「カシナガ」)が媒介する菌が原因で樹木が枯れる「ナラ枯れ」が深刻化し、地元住民に親しまれてきた「鎮守の森」が被害を受けている。先月末には伐採作業が行われたが、広範囲に被害が拡大していることを確認。維持管理に多額の費用がかかることから、同神社では寄付による支援を募っている。
ナラ枯れと呼ばれる「ブナ科樹木萎凋病」は、ナラ・シイ・カシなどのブナ科樹木に「ナラ菌」を持ったカシナガが入り込むことによって、急激に枯死する伝染病を指す。県によると、2017年に箱根町や市内小網代で確認されて以降、県内で広がっている。
海南神社で被害が確認されたのは、昨年6月頃。テレビ番組の収録でドローンによる空撮を行ったところ、社叢(しゃそう)の所々に変色している樹木を見つけたという。3本の大木が、県重要文化財にも指定されている本殿の屋根に覆いかぶさるようになり、倒木の危険性を鑑みて伐採を決めた。
先月末に伐採作業が行われたが、同神社によると少なくともまだ10本が立ち枯れしているとみられ、被害蔓延を防ぐには早期に伐採などの対策が必要という。
しかし、現時点では国や市からの助成はなく、高所作業車を使った崖地での特殊作業などに、およそ200万円の費用が必要。米田郷海宮司は、「鎮守の森を後世に残すため、協力してほしい」と寄付を呼びかけている。
詳細は同神社【電話】046・881・3038
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