城山町で建設が行われていた東岡区民会館が完成し、11月24日に完工内覧会が開催された。広い多目的スペースのほか、石蔵を住民の憩いの施設に再生・活用した。これまで同区に会館はなかったため、悲願の完成。「東岡区の拠点として、いつでも気軽に利用してもらえたらうれしい」と西野佐賀子区長は話している。
工事は三浦市区民会館建設補助事業として400万円(建設費)、宝くじ収益を財源とする一般財団法人自治総合センターの一般コミュニティ助成金250万円(備品類)の補助を受け、今年4月に着工。10月20日に完工した。
場所は三浦市役所入り口交差点そば。玄関部分に事務室、その2階は調理器具などが揃った広い多目的スペースを備える。西野区長は「ここで体操教室や料理教室などを開いて、区民が集える場にしたい」と活用に意欲を見せる。
また、同会館は推定築年数100年を超える石蔵を再生・活用している。何十年と使われておらず、柱や梁、階段、耐震補強以外のリノベーションを区民有志が担当。蔵に眠っていた天秤や昔の自転車、酒店の看板、建具などで装飾を施した。この日の内覧会でも好評で、「区の財産になる」と同区役員らは喜んだ。
老人会が復活
会館新設のきっかけは、三浦市社会福祉協議会が2019年に発行した東岡区版の「地域包括ケア推進のための地域診断書」だった。街の特性を知り、地域で高齢者の生活を支える仕組みづくりに反映させようと、協議会職員や民生委員らが区内を戸別訪問。課題や改善点、要望などの意見をヒアリングし、冊子にまとめた。
このなかで住民のつながりや、交流の場を求める声も多く、話し合いの末、一度は廃止された老人会を昨年から再開。「東岡GアンドB」と名づけ、まずは勤労市民センターを借りて活動を始めた。さらには有志の有償ボランティアによる「おたすけ隊」もスタート。1人10分100円で部屋の片付けや草刈りなどを請け負う。活動の本格化に合わせて地域拠点となる会館が必要となり、建設を後押ししたという。
なお、12月10日(金)午前10時から午後3時は区民対象の内覧会を予定している。
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