三浦コンピュータクラブを立ち上げた キャシェン・マイケルさん 下宮田在住 43歳
ITで育む子どもの創造力
○…「三浦の子どもたちが気軽にコンピューターに触れ、プログラミングなどを楽しめる場を」と、立ち上げた「三浦コンピュータクラブ」。機器の所有やインターネット環境、経済的理由などが知的好奇心を育む障壁になってはならないと、市民交流センターを拠点とするパソコン貸与・参加無料の“クラブ”形式に決めた。初めての活動を3月27日に控え、「とても楽しみ」と笑顔を見せる。
○…ニュージーランド出身、97年に国費留学生として初来日。日本語を勉強し、電気通信大の情報工学科修士課程を修了した。その後、コンサルティング会社への就職を経て、グーグルに入社。ユーチューブやアンドロイドを担当し、動画投稿・配信を支えるシステムや自動車メーカーが市販車に搭載するOSなどを構築した。「もっとマルチに仕事がしたい」と、20年からはフリーのITコンサルタントとして活躍している。
○…横浜市内にある妻の実家の近くで、家族がゆっくりできる土地を探していた6〜7年前、下宮田の物件を気に入り、下見もそこそこに契約。自身だけ住民票を三浦に移し、妻と3人の子が暮らす都内の自宅と2拠点生活を送る。故郷のウェリントンもまた港町で、生活に海は必須。「とくに夏の三浦海岸がとても好き」と話す。「三浦は小さいけれど、食べ物はおいしくて人も優しい特徴のある町」
○…パソコンに初めて触れたのは10歳頃。以来、長年親しんできたことが今の自分を作っている。24時間情報があふれ、受け身でも自動的に集まってくるのが昨今のインターネット。だからこそ、子どもたちには消費だけではなく、音楽やイラスト、ゲームなど創作する楽しさを知ってほしいと願ってやまない。