神奈川県内で初開催となるシニア世代によるスポーツ・文化の祭典「ねんりんピックかながわ2022」(第34回全国健康福祉祭)が11月12日(土)から15日(火)まで、26市町を会場に開催される。三浦市からは水泳、剣道、軟式野球、バウンドテニスで5人が出場。大会本番に向けて持てる力を十分に発揮できるよう選手たちは練習に励んでいる。
健康増進や社会参加、生きがいの高揚などを目的として、1988年から毎年行われている同大会。選手は主に60歳以上が対象で、「神奈川に咲かせ長寿のいい笑顔 未病改善でスマイル100歳」をテーマにした今回は、過去最多となる32種目が催される。県選手団は521人で、選手の平均年齢は69歳。最高年齢は男性が86歳、女性は91歳。県の推計によると、全国から約60万人が県内に訪れるという。
指導続けるスイマー
下宮田在住の川上京子さん(69)は、水泳種目の25m・50m背泳ぎにエントリーした。福島県出身で高校生の時には水泳部に所属。仕事の関係で三浦半島に移住後も、公共施設の水泳指導員として40年以上活動している。現在は、くりはま花の国や佐島の丘にあるプールで約50人の生徒をレクチャー。横須賀市水泳協会で副会長も務める。2007年の横須賀市政100周年記念として、猿島〜平成町間約1・6Kmを遠泳する大会では2位入賞を果たした実力者。マホロバマインズ三浦内にあるプールを練習拠点としている。川上さんは「1人でも達成感が得られるのが水泳。大舞台に立てる喜びを噛みしめながら泳ぎたい」と意気込んだ。
心技体で挑む剣士
宮川町在住の板垣好彦さん(69)は、剣道団体戦で大将を務める。宮城県出身で中学1年から競技を開始。高校卒業後、神奈川県警察に入った。以降、ハイランドにある陽武館伊藤道場で週2回の鍛錬を積む。県剣道連盟横須賀支部副会長で7段の腕前。11月末には日本武道館で8段に挑戦する。「今も若い選手と闘えるのが剣道の醍醐味。開催地の選手として恥じぬよう、心技体を体現したい」と目を光らせた。
元球児たち繋ぐ打順
軟式野球では、「横須賀シニアクラブ」に所属する下宮田在住の保坂達也さん(67)が1番セカンドでキャプテン、原町在住の曽我昌和さん(62)が2番ショートでマウンドに上がる。保坂さんは山梨県出身で、小学5年から野球人生をスタート。峡南高校で甲子園に出場した経験を持つ。曽我さんは、岬陽小6年からソフトボールを始め、上原中、横須賀工業高でも競技を続けた。同チームは5月に行われた川崎市長杯還暦古希軟式野球大会還暦の部で優勝した強豪で、普段は衣笠公園で練習する。「県外の選手と交流を深めるのが目的。でも負けたくはない。器用な打撃で次に繋げ、チャンスを広げたい」と声を揃えた。
息合わせる楽しさ
上宮田在住の柳田澄子さん(72)は、バウンドテニスのダブルスでコートに立つ。テニスコート6分の1ほどの⾯積、ラケットの大きさとネットの高さは50cmで行うスポーツで、場所を選ばず誰でも気軽に楽しめるのが特徴。競技人口は市内で5人と少ない。定年後知人の紹介で競技を始め、味方と息を合わせる難しさと楽しさを得た。「マリーン横須賀」所属の選手で、坂本自治会センターや旭小体育館などで汗を流す。柳田さんは「皆の足を引っ張らないよう集中して勝ち、多くの人に魅力を知ってほしい」と笑みをこぼした。
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