連載 100まで元気!健康ワンポイントアドバイス 三浦市社会福祉協議会 丸茂海香
第七十二回 自宅でもできる口腔ケア
こんにちは。看護小規模多機能型居宅介護事業所「ゆごころ」の管理者で、看護師の丸茂海香です。介護現場で長年働いていると、食事を楽しみながら召し上がる人には元気な人が多いと感じます。そこで今回は、自宅でもできる口腔ケアについて紹介します。
人の口の中には、数千億個の細菌が存在するといわれています。加齢とともに唾液の分泌が減り、細菌が増えやすい環境になるほか、免疫力が低下すると口の中の細菌から肺炎やインフルエンザといった病気を引き起こす場合もあります。
これらを予防するためには、口の中を清潔に保つこと、そして食事や会話をするための機能を維持することが大切です。
食べたり話したりするためには、顔や舌の筋肉を使います。筋肉が衰えると飲み込む力もなくなり、食べ物が気管に入ることも。最悪の場合、誤嚥性肺炎を発症するケースもあります。
口腔ケアに有効な方法は4つあります。【1】「うがい」。ガラガラで喉、ブクブクで口の両方を行いましょう。【2】「歯磨き」。優しく小刻みにブラッシング。歯と歯茎の間は45度の角度で当て、左右に動かしましょう。【3】「舌磨き」。奥のほうから優しく手前に引きましょう。1日1回程度で取り除きすぎないようにしましょう。【4】「口腔清拭」。うがいができない人など、口の中を拭き取ることも効果的です。
また、舌を上下左右に動かす、耳たぶのやや前方を指全体でマッサージ、口を大きく動かして声を出す("パタカラ"の発音)=写真=といった唾液腺を刺激する体操も予防につながります。
口腔の清潔と機能を維持し、元気で楽しく長生きしていきましょう。
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