新型コロナウイルスの影響で海水浴場が開設されないなど、異例の夏を迎えた三浦市内の海では、地域住民が海岸利用者のマナー違反に頭を悩ませている。ゴミの放置や路上駐車などが目立ち、再発防止に苦慮。看板設置や声掛けを行うが、改善には至っていない。
数年前から夏場を中心にキャンプを目的とした行楽客が増加する諸磯では、住民の要望によってフェンスを設置した。キャンプスポットになっている岩礁に隣接する区の所有地で、もともと柵はなく、海岸の出入り口と化していた。今夏は3密回避や遠方への旅行を避けて海でキャンプやバーベキューをしようと訪れる人も多く、苦肉の策を講じた形だ。
三堀完治区長によると、同地では直火のたき火や火の不始末で、これまでに数度、火事が発生して消防隊が駆けつけたこともあったという。幸い大事には至らなかったが、「隣りの建物に火が燃え移りそうになったこともあった」と憤る。相次ぐゴミの放置や公衆トイレの使い方もマナーが低下しているとし、「掃除したり、分別するのは住民」と苦言を呈した。
また、コロナ禍で有料駐車場の開設が見送られたため路上駐車が横行。浜諸磯バス停周辺は道幅がせまく、休日には路線バスの運行の妨げにもなっているという。
マナー違反、後絶たず
「キャンプ・バーベキュー・釣りはご遠慮ください」――。このほど、三戸浜の利用者に注意を促す看板が新たに3カ所設置された。
同海岸では、火の不始末やテントの不法投棄、立ち入り禁止の防波堤での釣りなどの迷惑行為が後を絶たず、漁業者や住民生活に影響を及ぼしていたことから、三和漁業協同組合初声支所が初声漁港区域内の本格的な規制に乗り出していた。
同支所によると従来、ゴールデンウィークから夏季は、三戸区運営の有料駐車場を開設していたが、今年はコロナ禍で閉鎖。そのため来場者数は少ないが、迷惑行為は一定数発生しており、「自動販売機の横やゴミステーションにゴミを放置された」。夏は海岸で花火をする人の姿も見られ、夜間の騒音や燃え殻の散乱も目立つという。現時点では声掛けや看板による注意のほかに打開策はなく、マナー順守を呼びかけている。
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