神奈川県は10月20日、一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶ「ライドシェア」の導入に向けた検討会議を県庁で初めて開いた。夜間に交通空白が生じている三浦市での実現をめざし、地元のタクシー会社や県タクシー協会、国、県、市の関係者らが出席。ただ、安全面などの課題があり、事業者から懸念の声も挙がった。
冒頭のあいさつで黒岩祐治知事は「タクシー業界とともに利用者目線で新たなモデルを作っていきたい」、吉田英男市長は「三浦の課題解決のため、市も一緒に考えていきたい。事業者の立場も考慮することが大きな視点かと思う」と述べた。
県が示した「神奈川版ライドシェア」案では、タクシー会社が一般ドライバーの面接や登録、研修を行い、利用者による評価制度を設けるほか、車両認定や安全管理の実施、ドライブレコーダーや配車アプリ、任意保険の実装を求めている。
市内では、2社と個人含む49台のタクシーが運行している。いづみタクシーは昨夏から営業時間を午後7時までに限定。八木達也社長は「0ではないが、コロナ前から夜は需要不足で、ビジネスとして成り立つのか」としたうえで「タクシー会社が雇用するのか、委託するのか、こちらが運行管理を委託されるのかで、やることが違ってくる」と指摘した。京急三崎タクシーの阿部正浩常務は「2種免許のない人を使う責任は、タクシー会社にあると言われているようでならない。社員も少ない中で投資する力はない」と訴えた。
次回の検討会議の日程は未定だが、県はこれらの意見を参考に今後も議論を重ねていくという。
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