活動報告㉘ 西海岸線の未整備区間いよいよ事業着手へ 神奈川県議会議員 石川たくみ
いよいよ西海岸線未整備区間の整備事業が本格的に動き出します。今年度中には、用地取得に向けた測量が開始される予定です。
渋滞緩和・利便性向上
西海岸線は、三崎口駅〜三崎漁港を結ぶ約5・6Kmの都市計画道路で、小網代〜三崎口駅の北側約2・5Kmは未整備区間でした。
本路線の整備により、例えば、衣笠ICから城ヶ島入口までの移動時間は12分短縮され、三浦市役所から第二救急医療機関である横須賀市民病院までの所要時間は27・2分から23・1分と約2割減少し、迅速な救急搬送など大きな利便性向上に繋がります。
経済活性化・観光振興
市民の皆さまからの疑問点を、整備事業を管轄する横須賀土木事務所に問い合わせました。
事業の総費用109億円に対し、走行時間短縮などを含む総便益332億円の投資効果があるとのことで、三浦市の整備や維持管理負担はゼロ。人口減少が進む中、なぜ道路整備が必要であるかの問いに関しては、地域経済の活性化や災害時の対応力の強化などの観点から整備効果が高いと回答。また、首都圏へのアクセス向上による物流の円滑化のほか、油壺や城ヶ島、三崎エリアまでの代替ルートが確立することで、地域の観光振興が期待されます。
景観・自然環境保全
もともと都市計画決定された当時のルートは小網代湾を埋め立てる計画でしたが、自然環境への影響が大きいと判断し、橋で小網代湾を跨ぎ、干潟への影響が少ないルートを選定しました。
さらに、自然環境への配慮として、小網代湾や近郊緑地保全区域内を通過することから、生態学の専門家らの意見を聞きながら現地調査を実施。その結果、希少な植物3種、動物1種を確認し、今後は保全対策などを進めていくとのことです。そのほか、小網代湾内に橋脚を設置する計画ですが、これによる潮流の変化は僅かで、水質・底質、生息環境の質的な変化は少ないと考えられ、いずれも事業中、事業後にモニタリングが実施されます。橋梁は、小網代の森からの景観を守るため、縦断線形を低く抑える計画で、施工時に必要な樹木の伐採は最低限とし、工事完了後にできるだけ早く樹林回復を図るべく現地に適した植樹も行っていきます。
地元で30年以上もの間、要望されてきた道路整備。豊かな自然や景観を保全しながら、三浦の魅力が高まる素晴らしい幹線道路となるべく尽力してまいります。
※写真右上は、小網代湾に架かる全長600m以上を超える橋梁のイメージ図
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