エアースポーツガン(エアガン)シューティング競技会を市内で初開催する 中沢 周二さん 上宮田在住 58歳
射撃は”生活のスパイス”
○…「パパン」――。エアガンの発射音が鳴るビルの一室。彼はここ「三浦シューティングレンジヒーローズ」で、オーナーを務める。2021年10月にオープンした施設には現在約40人が集う。誰もが安全に楽しめるスポーツとして今、密かなブームを呼ぶエアガン射撃。練習環境の整備が大会運営サイドから認められ、今年5月に公式記録会を誘致できた。「1丁あれば手軽に参加できる。選手に三浦の魅力をPRする一方、より多くの人に競技の奥深さを知ってもらえれば」
○…もともとの趣味は格闘技だったが、膝の故障で手術。治りはしたものの、年齢的に限界を感じていた。折しもエアガンの大会を見に行く機会があった。「簡単だろう」と自身も銃を手に撃ってみると、不思議と心地良かった。新しい世界の好奇心も手伝って、仕事の合間を見つけては没頭。ただ試合となると、会場を支配する緊張感から手足が震えた。当時すでに40過ぎ。久しく味わっていなかった感覚だった。極限まで高める集中力、練習を怠ればはっきりと点数に反映されるシビアな競技性、裏を返せば達成感も得られるほか、銃口を人に向けないといったマナーや礼節を重んじるユーザー側の姿勢にも惹かれた。今大会では自身も選手として出場する。「いかに雑念を振り払い、普段通りに実力を発揮できるかが鍵。8割出せればまずまず」
○…東岡町で生まれた。都内のホテルなど飲食業界で腕を振るい、19年11月に洋食居酒屋「ビストロ ナキータ」を三浦海岸に開店。料理人とエアガン選手の二足のわらじを履く。「おもちゃの鉄砲を操り、老若男女が熱中できる射撃。上手い下手は関係ない。”生活のスパイス”として楽しむ人を増やし、たくさんの選手を輩出したい」