三浦商工会議所の会頭に、奥山浩司氏(70)が就任した。鈴木金太郎会頭の死去に伴い、5月22日の議員総会で後任に選ばれた。任期は2025年10月31日まで。2019年から副会頭として地域経済を支えてきた一方、三浦商議所や三浦市子育て賃貸住宅の建設に携わる(株)奥山工務店を一代で築き上げ、まちづくりにも貢献してきた。人口減少や経済衰退といった課題にどう手腕を発揮していくのか。現在の思いを語ってもらった。(聞き手/編集長・磯谷拓)
――まずは抱負を。
「鈴木会頭には長年、商議所の運営にご尽力いただき、敬意を表したい。まだご活躍いただきたかったのに、残念でなりません。ご冥福をお祈り申し上げます。
鈴木会頭が掲げた重点課題を副会頭や議員の皆さまのお力をいただきながら、残された任期で、少しでも前進できるよう努力していきたい」
――重点課題とは。
「第1は『漁港経済の再生』。三崎マグロのブランドを守るため、高度衛生管理された三崎漁港全体の整備や県外船の漁船誘致、水揚げ増加対策などの問題があります。
また昨年発足した『まぐろ未病改善効果研究会』の事業も推進していかなければなりません。『血合』のイメージを一新する親しみやすいネーミングを募集中ですが、すでに1100通以上が寄せられています(5月末時点)。それだけ皆さん、関心があるという証拠です。商議所のほか、市や県ともタッグを組み、本格的に動き出す準備を進めています。
第2は観光振興。コロナ禍も落ち着き、インバウンドも含めた多くの観光客が三浦市にいらっしゃいます。それに応えられるよう近隣自治体と共に受け入れ体制を整えるほか、二町谷埋立地や城ヶ島西部地区の再整備など、豊かな観光資源を今の社会ニーズに合った形で提供していきたい。
第3は産業振興。三浦はマグロだけでなく、近海物魚介類や農産品といった資源もあります。商議所の『三浦ブランド商品』事業も、一次産業を支える漁協や農協と連携しながら一層、取り組みを推進していきます」
――最後に一言。
「三浦の魅力は自然、食、そして何といっても人。20代で市外から移住してきた私をあたたかく受け入れてくれた皆さんへの恩返しの気持ちで責務を全うし、活気あふれるまちを目指します」
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