「第43回技能フェスティバル」の表具の部門で優勝した 守谷 恭一さん 葉山町一色在住 31歳
腕一本、これからも
○…大工に塗装、建具に左官。県内の中堅技術者が一同に介し、職種ごとに腕を競う「技能コンクール」。表具の部門に出場したのは3年ぶり。制限時間内で畳1枚分ほどのベニヤ板にいかに正確に和紙や布クロスを貼り付けられるかを競う。ぴんと張り詰めた緊張感。腕利きの職人が集まる中、見事栄冠を勝ち取った。「腕一本の世界。出るからには負けられないと思った」と静かな闘志を滲ませる。
○…一色に店を構える守谷表具店の3代目。幼い頃から父や祖父の背中を見て育った。黙々と仕事に打ち込む後ろ姿。「やっぱり、かっこいいと思ったのかな」。遠い記憶に思いを馳せると表情がほころぶ。表具師の世界に入ったのは大学を卒業してすぐ。他の仕事も考えてはみたが「小さい頃から好きだったものづくりがしたい」と家業を継ぐことを決意した。現在は父と叔父と3人で切り盛りする日々。コンクールで2度目の優勝を収めた今でも「毎日勉強。技術も経験も父や叔父にはまだまだ敵わない」と精進を怠らない。
○…葉山生まれ、葉山育ちの生粋の”葉山っ子”。子どもの頃から自宅そばの海や森が遊び場だった。浜辺を友達と駆け回ったり、父に釣りに連れて行ってもらったり。今でも休みはサーフィンや釣りに出かけるのがお気に入りの過ごし方。「葉山は自然がたくさんあって、ゆったりした雰囲気が好き」と少年のようなあどけなさを覗かせる。「よく大人しいと言われる」のも豊かな自然に囲まれてのびのびと育ってきたからこそ。
○…表具はふすまや障子の張替え、掛け軸など日本家屋には欠かせない。その技術も伝統とともに古来から引き継がれてきた。しかし住まいの多様化が進む中、その需要が減少の一途にあるのも事実。同じ葉山で表具店を営むのも今ではわずか2軒。「祖父、父も伝統的な技を繋いできた。自分もなくさないように業を磨きたい」。若き表具師の瞳に使命の意思が灯った。
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