市民のエール、被災地へ 有志団体が陸前高田市で展示
「3・11、忘れない」
「私たちは決して忘れません」「逗子から東北を応援します」―。逗子市民が被災地に向けて復興の願いを綴ったメッセージボードがこのほど、岩手県陸前高田市に届けられた。震災直後から支援活動を行ってきた逗子の有志団体が7日、同市で行われた七夕まつりで展示。ボードはまつり会場や「奇跡の1本松」の近くなどにも設置され、多くの地元市民の目にとまった。
メッセージボードは縦1・2m×横2・4m大。今年3月、逗子一帯で行われた追悼行事で亀岡八幡宮に掲示されていたもので、逗子葉山青年会議所のメンバーやOBらが組織する市民団体「3.11ALL=逗子 Movement.Vol.2協議会」(桐ヶ谷覚会長)がプレートを市内各所に設置し、市民から被災地を応援する声を集めた。寄せられたメッセージは約700。「共に生きる 夢」と書かれた題字のまわりには所狭しと被災地の一日も早い復興を願う声が寄せられた。
展示のきっかけは今年7月。同JCの主催で、陸前高田市の戸羽太市長を逗子市に招いた講演会で、「逗子市民の思いが書かれたボードを陸前高田の人たちに見てもらいたい。七夕まつりで飾らせてもらえないか」と打診したところ戸羽市長が快諾。展示が実現した。
同市では毎年8月上旬に伝統行事として「気仙町けんか七夕」と「うごく七夕」の2つの七夕祭りを行っている。震災直後は開催が途絶えたが、全国の有志団体の支援のもと、昨年から復活。ボードは昨年に続きうごく七夕の会場に出店した同協議会のブース横にお披露目された。会場を訪れていた及川詩織さん(14)は「このお祭りは私たちにとって伝統ある特別なもの。全国の人からの励ましの声を見ると元気がでます」と笑顔を見せた。
ボードは祭り後、地元JCを通じて1本松近くの駐車場や同市役所玄関口でも展示。その後は竹駒食堂(=左)で飾られる予定という。展示を主幹した逗子葉山JCの田村誠悟理事長は「今も被災地を応援している人が、遠く離れた逗子にもたくさんいることを感じてほしい」と話した。
働ける食堂、運営軌道に
復興が遅れる被災地に雇用を生み出そうと同協議会が地元材木店らと協力しながら昨夏建設した「竹駒食堂」。オープンから約1年が経過し、店の運営が軌道に乗りつつある。ボリューム満点の朝食バイキングや種類豊富なランチメニューが地元市民や支援活動に訪れるボランティアらから好評のようだ。スタッフの一人は「まだまだこれから。もっと売上げを伸ばしたい」と話していた。
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