関東地方で最も早い海開きからひと月が経過した逗子海岸。平井竜一市長が「日本一厳しい」と評する条例が今夏から施行され、海の様子は昨夏とがらりと変わった。音楽が禁止になった浜では静寂が戻った一方、厳しい規制が一因し、若者層を中心に客足が激減。観光客の中でも「規制の海」への賛否が分かれている。
「去年とはまるで別の砂浜みたい。入墨の怖い人はいなくなったけど、ちょっとさびしい」。友人と訪れていた20代の女性はそう話す。三連休初日の逗子海岸。天候の影響もあるが、砂浜を行き交う若者はほとんどいない。
市のまとめによれば、海開きから今月17日までの来場客数は昨年の2割以下。今夏もっとも人出が多かった「海の日」でも7千人で、昨夏同時期に多かった日と比べ半分以下に大幅減した。「家族連れが目立つようになり、外国人の姿がほとんど見られなくなった」と監視所スタッフのひとりは話す。
近年の逗子海岸は一部海の家が「クラブ化」し、客のマナー悪化や風紀の乱れが問題化。昨夏は殺傷事件も発生し「家族連れが安心して楽しめる海を取り戻す」(平井市長)として、今夏は条例改正による規制に乗り出した。条例では罰則規定は設けられていないが、砂浜での飲酒や入墨の露出、音楽を禁止し、海の家の営業時間も昨年より2時間早い午後6時30分までとした。市関係者は今年の海について「風紀や治安に関する苦情は今のところほとんどない。条例による成果が大きいのでは」とみる。
ただ観光客の中では海のあり方に賛否が分かれる。子どもと訪れていた逗子在住の30代男性は「去年までは足を運ぶのをためらったが今年は安心して遊べる。子連れには今の方が良い」、カップルで訪れた20代男性は「治安回復はいいことだと思うが、正直盛り上がりに欠ける。音楽くらいは許してほしい」と話した。
一方、こうした規制の影響を直撃しているのが海の家だ。約40店舗でつくる逗子海岸営業協同組合は今月末まで市の条例に沿う方針を固めたが、ある海の家経営者によれば売上は前年比1割程度。「客足が遠のいていることに加え、家族連れはあまりお金を使ってくれない。赤字で潰れる店も出てくるのではないか」と焦りをにじませた。
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