豪快なジャンプを披露する杉君(=2015年11月、ハワイマウイ島/父・純太郎さん提供)
国内で開催されるウインドサーフィンの大会に出場し、数々の最年少優勝記録を更新するなど目覚ましい戦績を残している逸材が逗子市にいる。久木中学校在学で、新宿在住の杉匠真君(13)。まだ中学2年生とジュニア世代ながら、プロも一目置く有望株だ。今月16と17の両日には逗子海岸で行われる「FREESTYLE(フリースタイル) FESTA(フェスタ) 逗子」に出場する予定で、初のスペシャルクラスでの優勝を目指している。
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杉君は逗子海岸でインストラクターをしている父・純太郎さん(50)の影響で小学1年生のときに本格的に競技を始めた。初めて出場した逗子の大会では挫折こそ味わったものの、その後は「ジュニアウインドサーフィン選手権」で6連覇。大人を含む大会でも優勝や準優勝を重ねるなど才能を開花させていった。純太郎さんによると、杉君はアマチュアの年間ランキングで昨年1位。今年も首位をキープすればプロになれる可能性もある。中学生プロの誕生となれば、競技史上初だ。
拠点は逗子海岸。週末や放課後など学校以外の時間はほとんど海で過ごす。「毎日練習していても全然飽きない。一つ技ができるようになると嬉しくて、また他の技にも挑戦したくなる」と杉君。純太郎さんも「日頃の練習量が多く、負けず嫌いで確実に課題を克服していけるタイプ。選手としての伸び代もある」と太鼓判を押す。
昨年は初めて海外の大会にも参戦。ハワイで行われた大会でアマチュアクラスのベスト16に入り、経験を積んだ。今年からは世界選手権への出場にも力を入れていくという。
フリースタイルはウインドサーフィンの競技の一つで、セール(帆)で風をつかんで波の上を飛んだり、ターンを決めたりと技の難易度や完成度を競う。今回の大会は地元逗子開催と自身にとっては”ホーム戦”。アマチュア同士で戦うスペシャルクラスで上位入賞すればプロとの対戦もみえてくる。杉君は「今のクラスで勝てる技はまだ少ないけど、大会まで目一杯時間を使って、技の種類や難易度を上げていきたい」と意気込んだ。
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大会当日は全国で活躍するプロやアマチュアのウインドサーファーらが一堂に会し、クラスごと7部門でトーナメントを競う。両日ともに午前10時競技開始で観覧は自由。問合せは同実行委事務局、武藤さん【携帯電話】090・7245・5282