食事や居場所を提供し、地域の子どもを支える場として全国的に広まっている「子ども食堂」の取り組みが逗子市でも始まった。市民有志グループが先月初めて実施。今後2度のプレオープン期間を経て、8月からは月に1回定期開催する。関係者らは「子どもだけでなく、一人暮らしのお年寄りも気軽に足を運んでほしい」と呼びかけている。
月1度、温かい食事「0円」で
主催は元保育士や看護師、ヘルパーらが組織する「ずし子ども0円食堂プロジェクト」(草柳ゆきゑ代表)。8月からは沼間小学校地区コミュニティセンター(沼間3の16の32)で毎月第一水曜日にボランティアで運営する。
草柳さんも元保育士。市民活動の傍ら、家庭の経済事情などで子どもが満足に食事できなかったり、親の共働きやひとり親で「孤食」を強いられている現場を目の当たりにしてきた。「穏やかな逗子にもそういう現実がある。かねてから子ども食堂は必要だと思っていた」と話す。食生活改善推進団体の会長の任期を終えたのを機に、仲間とともに食堂を立ち上げる準備を進めてきた。
先月19日には逗子市福祉会館で第1回目のプレオープンを実施。当日は近隣の小学生を中心に23人が集まった。食事は寄付やメンバーが持ち寄った食材でおにぎりや豚汁、野菜の煮物、フルーツゼリーなどを用意。子どもたちは和気あいあいと楽しんだという。一方で、アンケートでは「朝ご飯や夜ご飯を食べない日が結構ある」と答えた子どもが2人、「夜ご飯をひとりで食べることが多い」と答えた子どもが1人いた。「20数人でも食堂を必要としている子どもがいた。一過性で終わらせたくない」と継続して開催できる場所を探したところ、同コミュニティセンターを管理する沼間小学校地区住民自治協議会から協力を得ることができた。
草柳さんは「まずは1人でも多くの人にずし子ども0円食堂の存在を知ってほしい」と話し、「将来的には市内の小学校区ごとに子ども食堂が立ち上がっていけば」と青写真を語った。
29日、沼間コミセン
「ずし子ども0円食堂」は6月29日(水)にも同コミュニティセンターでプレオープンする。午後4時から7時。当日子どもにはカレーを無料で振る舞うほか、大人も300円で利用できる。食事は5時30分頃から。時間内は会場で自由に遊ぶこともできる。子どもが利用する場合は、保護者が記入した申込書の持参が必要。問合せは同プロジェクト、【携帯電話】090・2424・1465(草柳さん)へ。
同プロジェクトでは、食堂開催のための寄付や米などの食材も募っている。
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