葉山町議会が覚せい剤使用などで有罪判決が確定している元葉山町議の細川慎一氏(42)の失職を議決していたことについて黒岩祐治県知事は15日、「違法」と判断し、処分を取り消した。公職選挙法の規定では執行猶予中は自動失職にならないため、細川氏は議員に復職する。
同町議会は4月、保釈後の細川氏が「町内に居住実態がなく、被選挙権を失った」と判断し、地方自治法に基づいて失職とする議決を全会一致で可決。これに対して細川氏は決定を不服とし、処分の取り消しを求めて黒岩県知事に申し立てを行っていた。
焦点は細川氏が公選法上の「住所」を有すると認定するか否かで、裁決書では▽一時的に(町内に)住居は有していなかったが、期間が1カ月程度と短期間だった▽退去中、家財などを処分しておらず、新たに葉山で暮らす物件を探していた――などと指摘。同町議会が主張する「生活の拠点が町外に移転しており、被選挙権が途切れた」とする決定は法の規定と解釈を誤った「違法な決定」と結論づけた。
これにより細川氏は同町議会が失職処分とした4月7日にさかのぼって議員資格が回復。1カ月あたり40万円の議員報酬や期末手当についても支払われることになる。近藤昇一議長は19日、裁決について「驚いている。議会の主張が認められず残念だ。対応については議会内で相談しながら考えたい」とコメントした。
細川氏は覚せい剤の所持・使用の罪に問われ、懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決が確定している。
全員協に出席
出処進退明言せず
裁決を受け議員に復職した細川氏が20日、同町議会の全員協議会に出席した。一連の騒動後、公の場に姿を見せたのはこの日が初。同僚町議からは細川氏の出処進退を問う質疑が相次いだが「現在は結論に達していない」などと話し、明言を避けた。
細川氏は冒頭、「自分の反社会的な行為で多大な迷惑をおかけした。町民、議員、職員の皆様にただただお詫びしたい」と陳謝。出処進退については「(議員は)民意で選ばれており、多くの人の意見を聞いた上で判断したい」と述べたが、意見の集約方法や期日については明らかにしなかった。一方で「今の状況で議員活動を遂行できると思うのか」との問いには「与えられた職務にあたるつもりはある」とし、議員活動を継続することに含みを持たせた。
出席した議員からは「自ら出処進退を明確にしないのはあまりに無責任。議会や町政への影響も多大で、直ちに判断すべき」など厳しい批判が相次いでいた。
町議会第2回定例会は現在会期を延長しており、7月29日(金)の本会議が最終日となる。
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