特別養護老人ホーム「逗子ホームせせらぎ」施設長で市の男性向け介護講座で講師を務めた 押川 哲也さん 逗子市久木在住 42歳
ひとりで背負い込まない
○…超高齢社会となった今、在宅介護のあり方が多様化し、夫が妻を、息子が母をと男性が参加する場面が増えている。だが一方で、高齢男性の中には慣れない家事や介護を両立する生活に疲れ切ってしまうケースが少なくない。老老介護で悩みを抱え続けた結果、虐待や最悪の場合、悲惨な事件に結び付いてしまうこともある。そうした社会状況の中で必要と考えるのが、いい意味での「適当さ」だ。
○…施設の相談員を務めていたとき、男性の特徴として感じたのは介護に真面目に向き合う人が多いということ。ただそれは裏返せば「介護はこうあるべき」という固定観念のもと、多くの負担を自らに課し、悩みを抱え込む人が多いということでもある。ただでさえ介護中は自由に外出しづらく、孤立しがち。ひとりでストレスを抱え続ければ当然いつかは破綻する。「もっと早く相談に来てくれていたら」。そう実感することも多々あった。「弱音を吐いてもいいし、介護サービスを利用することは恥ずかしいことでもない。頑張りすぎないことが在宅では一番大切」と訴える。
○…大学卒業後、専門学校を経てせせらぎに入職。寄り添った介護をするために利用者が何を求めているのか手探りする日々を「宝探しのよう」と例える。働いて間もない頃、脳梗塞で話せなくなった外国人の男性がいた。何とか打ち解けようにも介助を任せてくれない。そこで男性が好きというジャズの曲を3カ月間日替わりで流し続けると、初めてニコッとほほ笑んだ。以降は介助を嫌がられることもなくなり「一番嬉しい瞬間だった」と振り返る。
○…介護需要が一層高まる中、介護保険だけではなく、地域ぐるみでどう支えていくかは逗子でも例外なく課題だ。施設と在宅のいずれかだけではなく、地域で横の繋がりを作っていくことも欠かせない。介護する人もされる人もどうすれば幸せになれるか。その視点こそが鍵と考えている。
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