葉山町は2010年11月から稼働を停止している町クリーンセンター=堀内=について、22年度までを目標に解体し、生ごみを資源化する新施設を再整備する。昨年末、県を通じて国に提出した「逗子・葉山地域 循環型社会形成推進地域計画」の中で、整備計画の方針を示した。
総額12億円程度と試算
同センターを巡っては10年10月、測定調査で排出水から基準値を超えるダイオキシン類が検出されたことを受け、稼働を停止。1977年に完成した施設は老朽化が激しいこともあり、町は焼却炉を廃炉とすることを決定した。
計画案では、18年度から5年間で既存の施設を解体し、土壌改良や新施設整備を経て、23年度からの供用開始を想定。ただ、土壌汚染環境調査の結果次第では、最大で計画が2年間延長される可能性もある。
町は、再整備にかかる総額について「概ね12億円程度」と試算。うち2〜3億円程度は国からの交付金を見込む。用地測量や整備基本計画策定に必要な関連経費については、18年度町当初予算案に計上するとしている。
新施設では、現状可燃ごみに分類される生ごみを焼却せず、微生物を利用して堆肥化。これとは別に植木剪定枝などを一時保管するストックヤードも設ける。施設整備は逗子市とのごみ処理広域連携の枠組みに位置付けられており、完成後は同市の生ごみや植木ごみも受け入れるという。
ごみ処理広域連携については、鎌倉市を含む2市1町で協議が進められており、逗子市と同町は昨年7月から可燃ごみの共同処理をスタート。試行期間として、月400tを目安に市が町の焼却処理を受け入れている。町は、民間事業者と並行して処理を委託しているが、今年4月からは同市への全量委託を開始する予定。
両市町の連携の枠組みには将来的に逗子市が容器包装プラスチックを、葉山町がし尿・浄化槽汚泥の処理を担う構図がある。
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