葉山町には二子山を中心にイノシシが生息し、農業への被害が発生している。人的被害も危惧されるなか、町民有志からなる「葉山わな猟の会」が対策に乗り出している。第2回目では、県と連携した取組を紹介する。
葉山町内でイノシシ対策を行っている「葉山わな猟の会」(石井喜三郎会長)は、二子山山系に約60頭が生息していると推測している。隠れ場所やエサが豊富で繁殖能力が高いため、これ以上増えないようにするのが精一杯だという。しかし、イノシシはもともと生息していたわけではない。
江戸末期にはゼロ
先祖代々、上山口で農業を営んでいる石井さんによれば、江戸時代末期にはイノシシは駆逐されていたという。燃料供給のため木が伐採しつくされ、住処が無くなったためだ。「明治から昭和にかけてイノシシがいたとは聞いたことがない」と振り返る。
しかしその後、化石燃料の台頭や農業従事者の減少、森林組合の解散などで山が荒廃。イノシシにとって住みやすい環境ができあがると、2013年に初めて農作物の被害や痕跡を確認された。そしてその翌年、最初の個体が捕獲された。
ただ、侵入経路は不明。県西方面から泳いできたか、誰かが放った可能性もあるという。
近隣でも目撃
葉山町の後に続くかのように、横須賀市では主に田浦町で14年頃から目撃情報や作物被害が発生。逗子市では16年11月に逗子中学校校門付近で目撃例があるほか、今年に入ってから3月末までに6頭が捕獲された。いずれも、二子山山系で生まれて育った個体と考えられ、生息域を広げていることが伺える。
神奈川県は昨年、葉山町二子山地区を「野生鳥獣による被害対策のための重点取組地区」に選定。今年2月には地域と行政が協力してイノシシが通る可能性の高い県道27号(横須賀葉山)線にある滝の坂隧道の上に金網のフェンスを設置した。また、逗子市沼間と横須賀市田浦の境にある篠山公園の奥にも柵を設置しセンサーカメラを取り付け、イノシシの行動を監視している。いずれも横須賀・三浦方面への進出を防ぐためのものだ。
三浦市ではまだ目撃情報はない。しかし「一大農地の三浦市まで進出したら大変なことになる。なんとかして葉山で食い止めないと」と同会は危機感を募らせている。
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