毎月1回、四半世紀にわたって音楽家の指導のもと、童謡や愛唱歌を歌ってきた「逗子童謡の会」が先月、惜しまれながら解散した。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年3月から活動を休止していた。5月末に緊急事態宣言が解除された後も、ひとつの部屋に高齢者が多く集まり声を出す活動の性質上、万が一のことを考えた。代表の天野伊豆子さんは「私やスタッフが80代になり、高齢になったのも理由のひとつ。突然のこととなり申し訳ないが、振り返れば楽しい思い出ばかり」と目を細めた。
人のため、社会のため
同会設立のきっかけは、天野さんが両親とともに鎌倉童謡の会のコンサートに参加したことだった。「昔を思い出すのか両親がとても喜び、歌うことで元気になる姿を見た。これは逗子でもやろうと思った」。ちょうど子育ても一段落し、「社会のために何かしたい」と考えていた。
家族の協力を得ながら、会場の確保や音楽家への声がけ、会員の募集に奔走。「入会の連絡があるとすぐに自転車でお宅まで伺った。あの時は町中を走り回りました」と懐かしそうに振り返る。準備の甲斐もあり、第1回目は逗子市役所の1階ロビーで盛大に開催することができた。「市役所入口に会の名前が大きく貼り出されていて、誇らしかったのを覚えています」と当時の写真を眺めながら言った。
毎月欠かさず
それからは休むことなく活動を続けた。市内の学校施設や図書館のほか、逗子文化プラザホールができてからは、一番大きななぎさホールを利用。市内だけでなく、葉山町や横須賀市、横浜市などからの参加者も増え、毎回300人ほどが参加していたが、図らずも今年2月の会を最後に幕を下ろした。293回目だった。「私が入院した時は息子が助けてくれ、一度も欠かさすことなくできた」
結成当初からともに会を盛り上げてくれたスタッフや惜しみなく協力してくれた音楽家への感謝も尽きない。「芸術が盛んな地域で良かった。私1人では、できませんでした」。昨年10月には25周年記念イベントを開催。555席が満員となったなぎさホールで、全員と声を合わせて歌えたのが良い思い出だ。
「私たちの活動はこれで一区切りですが、形を変え、志ある人がきっと同じような取り組みをしてくれるはず。仲良く、楽しくが長く続く秘訣です」と次の世代へエールを送った。
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