7月10日に鎌倉税務署で初の女性署長に就任した 西川 真実さん 藤沢市在住 60歳
「女性の視点 生かしたい」
○…逗子市と葉山町、鎌倉市を管轄する鎌倉税務署で、初めてとなる女性署長に就任した。円滑な税務行政には地域住民や事業者との信頼関係があってこそ。「女性ならではの視点を生かし、まずは職員が働きやすい元気な職場を作りたい。それがゆくゆくは地域との関係構築に繋がると信じている」と語る。
○…山梨県出身。行政職の試験を受け、最初に連絡を受けたのが国税局だったことからこの道を選んだ。その後、調査部で大規模法人調査に携わったほか、租税教室の講師や税務広報を行う税務広報広聴官、苦情や困りごとを聞く納税者支援調整官、カウンセラーなどを歴任。「総務系の仕事が長く、傾聴力が身につきました」と笑いながら振り返る。キャリアを積み重ねるのと同時に、女手ひとつで３人の子どもを育てた。「税務署というと堅いイメージがありますが、女性が働きやすい環境。今は組織に恩返ししたい思いを強く持っています」
○…コロナ禍は税務行政にも影響を与えている。職員の在宅勤務を実施するなど手探りの状況が続くが、一番の心配事は例年、多くの人が署に集まる確定申告の時期。来署者数の抑制を図りつつ、ＩＣＴの活用が喫緊の課題だ。「スマホでも簡単・正確に申告できる時代。今のうちから準備を」と呼び掛ける。
○…知的障害を持つ息子の活動を応援しているうちにヒップホップダンスにのめり込み、自らイベントにも出演するほか、葉山の海に潜ったこともあるなど、アクティブなプライベート時間を過ごすことが良いリフレッシュになっているようだ。「管内は自然豊かで、歴史ある魅力的なエリア。これまでの経験を生かし、円滑な税務行政につなげたい」と笑顔で話した。
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