葉山町議会議員選挙が4月23日に投開票され、14人の町民代表が決まった。新人で無所属の三浦大輝氏が1553票を獲得し、最年少・最多得票で初当選した。投票者数は1万2378人で、投票率は45・84%(前回比2・49ポイントのマイナス)だった。
目立った争点がなかった今回の選挙。混戦も予想されたが、新人の三浦氏が頭一つ抜ける結果となった。
町選挙管理委員会によると、手元にデータが残る2007年以降、最年少で、最多得票。山梨崇仁町長が同年の町議選で初当選した際の30歳、1447票を更新した。
新人は他に、前職の後継候補で出馬した公明党の星加代子氏が1千を超える票数で手堅く当選。維新の笹本貢史氏は知名度不足に苦戦したが14位に滑り込み、同党の勢いを印象付けた。現職は2人が落選した。
町内外から支援
「1500超えてる!」――。開票速報が出た午後10時10分過ぎ、上山口の自宅兼事務所に歓声が上がり、三浦氏は集まった支援者とともに涙を流しながら喜びを爆発させた。
妻の妊娠や子育てについて考えていた時、葉山の自然にほれ込んで今年に入り移住。政治を志し、準備を進めてきた。
宮城県仙台市の出身。東日本大震災で被災し、避難所生活を経験した。食の安全の大切さを身をもって知ったことから農業ベンチャーを起業。百貨店などでの青果店経営や保育園への食材卸を展開し、事業を確立。コロナ禍でフードロス問題に取り組み、メディアに取り上げられてきた。
ただ、町での知名度は「ほぼゼロ」。知り合いのつてで繋がりを増やし、支持を広げた。また、5日間の選挙戦を支えたのは同年代の若者を中心とした80人以上のボランティア。関西方面から駆けつけた人もいた。
三浦氏は「ボランティアの力が集まり、だんだんと熱いメッセージをいただくようになった」と選挙戦を振り返る。「嬉しいと感じるのと同時に、その責任の重みを痛感している。これはスタートライン。結果を出していきたい」とし、「新人議員として、先輩たちから学ぶ姿勢を大事にする」と語った。
星氏は「初めての選挙だったが、多くの方のご支援で走り抜くことができた。資格を生かし、まずは防災について取り組みたい。また、物価高対策、子育て支援、動物との共生などこの間に寄せられた様々な要望を形にしていきたい」と意気込みを語った。
笹本氏は「正直、結果は最後の最後まで分からなかった。嬉しいという思いと同時に、責任の大きさを日を経るごとに強く感じている」と襟を正し、「葉山町に貢献していきたい」とした。
![]() 当選証書を受け取る新人の星氏(上)と笹本氏
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