逗子サーフライフセービングクラブの理事長に就任した 高松 智一さん 逗子市新宿在住 56歳
逗子海岸に首ったけ
○…逗子海岸を訪れる人たちの安全のために活動する、NPO法人逗子サーフライフセービングクラブの新理事長に10月の総会で就任した。「前理事長の存在が大きすぎて」とプレッシャーを感じながらも、「夏の海水浴場の監視だけでなく、海のプロを目指す。子どもの安全に力を入れ、他の団体とも連携しながらジュニアのクラブも立ち上げたい」と前を向く。現役教師で仕事との両立になるが、「初心者マークを付けて、無理せず自分のカラーを出していきたい」と語る。
○…大学1年の時に中学時代の水泳仲間に誘われてライフセーバーの資格を取り、1990年には逗子海岸の監視長を務めた。卒業後は30年間、海の活動から遠ざかったが、息子が逗子でライフセーバーとなったことをきっかけに、現場に戻った。「一緒に活動できることはうれしい」とし、「自分の中に芯となるものを見つけてほしい」と父親の顔をのぞかせる。
○…藤沢市出身。中学の水泳部はテスト期間中も練習するほどで、藤沢では敵なし。日大藤沢高では強豪ラグビー部へ。「笑うしかなかった」ほど厳しい指導だったが、同校で教師をしていた母親の「3年続けたら男として認める」との言葉に奮起した。「出会いに恵まれていた。こわい先生方だったが、おかげでブレない自分ができた。誰一人欠けても今の自分はなかった」と感謝を口にする。
○…逗子海岸の魅力は「新しい発見があり、出会いがある場所」と強調する。現役のライフセーバー時代には、迷子係の放送をしていた今の妻に出会った。高校のラグビー部を途中でやめて疎遠になっていた同期生とは偶然の再開を果たした。逗子海岸の思い出を語る時の目は海への愛にあふれている。