障害者の地位向上、当事者の生きがいづくりなど、約70年にわたり活動してきた逗子市身体障害者福祉協会(秋元厚子会長)が3月31日(日)付で解散する。長年、会を牽引してきた大石忠さん(89)は「制度作りなどの役目は果たした」と次の世代にバトンを託した。
同協会の発足は1952年。約30年前のピーク時には160人いたという会員は、今では25人まで減少した。会員の高齢化も進み、8、9年前からは存続か解散かで揺れ動いていたが、「70周年までは頑張ろう」と奮起し、2022年10月に「70周年記念誌」を発行し、式典も開催。「思い残すことなくやりきった(秋元会長)」として、昨年5月の総会で解散を決定した。
協会は、障害者が生きやすい社会制度を作るため、行政への働きかけや、会員の仲間づくり・生きがいを持たせるといった役割を果たしてきた。そのために、旅行の企画や短歌、俳句、華道、料理といった趣味の会作りなども行ってきた。秋元会長は「交通事故で車いす生活になり、旅行などは諦めていたが、タイ旅行で仲間におんぶしてもらったことは今でも忘れられない」と懐かしむ。
また、1987年には障害者雇用と地域交流の場として、池子の第一運動公園に福祉の店「青い鳥」を開店。駄菓子やアイスクリームの販売などを通じて、市民の憩いの場として親しまれたが、会員の高齢化で店員の確保が困難になり、20年に閉店を余儀なくされた。大石さんは「施しを受けるのではなく、働いてお金を得る喜びを知ることで、自信を持つことにつながった」と振り返る。
協会は解散するが、今後の障害者の福祉に関して、特に心配はしていないという大石さん。「我々の時代と違ってネットワークが発達したことで、障害者でも情報を容易に得られるようになった。土台は築いたので、あとは若い人たちがどういう要望をしていくかだ」と期待を寄せた。
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