ビオリストとしてペットと一緒に聞くチャリティー音楽会で演奏する 木村 章子さん 葉山町堀内在住 46歳
音楽で人を幸せに
○…「家でビオラを弾いていると猫が近寄ってきて、ひとしきり撫でると満足して去るんです。けれど、また戻ってきての繰り返しで」―。奏でる音にペットを引き付ける何かがあるのか。葉山仙光院から出演依頼されたペットも一緒に聞けるチャリティ音楽会。何か縁を感じるものがあった。
○…3歳上の姉の影響で小1からバイオリンを始めた。中学に入り、人の声に近い音がしっくりくる感覚からビオラに転向。子どもの頃はコミュニケーションをとるのが苦手だったが、自己表現がうまくできるのが音楽だった。長らく自分のために弾いていたが、子どもを産み、守るものが出来たことで、人のために演奏するという考えに変わっていった。そして演奏家として活動する中、「心に響いた」「やっと泣けた」などの感想を聞き、「音楽で人を力づけることが自分の使命」と思うようになった。
○…葉山町出身。「子どもの頃はセミやヤゴを捕ったり、海で遊んだりと自然を満喫してました」と懐かしむ。中学では吹奏楽部に入り、ホルンを担当したが、将来を見据え、自分の音楽に専念するために1年で退部。高校時代は個人レッスンに励み、東京音楽大に進学した。卒業後はいくつかのオーケストラの契約団員を務めたり、楽器店の音楽教室で講師を務めるなど、音楽家として活動してきた。
○…これまで何度も楽団のオーディションに落ちて、子どもを食べさせていくために転職を考えたこともある。それでも、音楽の持つ力・魅力は何事にも代え難く、演奏することは決してやめられなかった。先日、念願叶って、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の正式団員になった。仕事と子育てに邁進する日々が続く。
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