神奈川県の黒岩知事は8日、臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルス感染者の内、無症状者や軽症者を湘南国際村センター(葉山町上山口)で受け入れることを表明。9日から運用が始まった。
県の第3セクターである株式会社湘南国際村協会が運営する同施設。会議や研修ができる宿泊滞在型で100室ある。県は今回、丸ごと借り上げた。
対象となるのは、すでに県内の病院に入院している無症状・軽症患者で、本人や医師の同意が得られた場合。高齢者や基礎疾患がある人は対象外で、「基本的に、重症化リスクが低く、自分1人で生活できる方」と黒岩知事は説明した。
県立看護学校の看護師がローテーションで生活支援を行い、県庁職員20人が事務作業全般を担う。医師は常駐せず、電話でいつでも対応できる体制をとり、重症化した際は即座に高度な医療機関に移す。
施設内はゾーン分けされており、部屋からも出ることはできないため、隔離期間中は食事を配膳するスタッフを含め、原則人に会うことはないという。移動中に他者との接触を避けるため、病院からの移送手段は民間の救急車を使う方針。
医療崩壊を防ごうと県が取り組む「神奈川モデル」の一環。増加する無症状・軽症患者が病床を圧迫しないようホテルなど受け入れ先との調整を続けていたが、同センターは県の第三セクターということもあり、最初に決定したという。現地を視察した山梨崇仁町長は「しっかりと感染症対策がされている。今後も定期的に情報交換を行い、同センターの運用に協力していく」とした。
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