小坪漁業協同組合が、披露山の間伐材を活用したアオリイカの産卵床を海底に設置した。「小坪里海里山プロジェクト」と題し、逗子市や(公財)日本釣振興会、地元のマリンボックス100、逗子・葉山ダイビングリゾート、イカ釣り具トップメーカーの(株)ヤマリアなどによる協力で実施された。
近年、小坪沖ではウニやアイゴなどによる食害、海水温の上昇などによって海藻がなくなる「磯焼け」が進み、海藻類を産卵場所とする魚介類に影響が出ている。アオリイカも数年前まで漁が行われていたが、現在はほとんど獲れなくなっているという。
こうした状況に危機感を持った関係者たちは、産卵期を前にした4月16日、披露山の木々の維持管理剪定で発生した間伐材を活用して、アオリイカの産卵床を3つ制作。漁港で漁師や関係者がシイの木のサイズを整えて束ね、重りを繋げるためのロープを結びつける作業を実施した。この日は海が荒れていたため、28日に逗子・葉山ダイビングリゾートの協力のもと、小坪漁港の沖合10〜20mほどの複数地点に設置した。
今後、ダイバーらの協力を得ながら、定期的なモニタリングを行って産卵の様子などを記録・発信していく予定という。マリンボックス100の小林太樹さんは「持続可能な方法で逗子の海と山の資源を繋ぎ、豊かな自然を創出して次世代に引き継いでいきたい」と話していた。
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