葉山町を拠点に私設図書館を運営する「(一社)うみとやまのこどもとしょかん」が2018年12月から走らせてきた移動図書館「うみやま号」。車の維持が難しくなったことなどから中止を決断し、5月16日に最終運行日を迎えた。
会場となった鎌倉市大町の「大町ふれあい広場」には、近所に住む中学生が「お世話になりました」とスタッフにお菓子を渡しに来たほか、広場隣の会館で開いている英語教室の生徒たちが「THANK YOU」と書いた模造紙の横断幕を作って挨拶に来るなど、別れを惜しむ人たちが集まった。
館長の植田由賀さん(45)は「始めた当時はまだ小さかった子どもたちが成長する姿をみるのも楽しかった」と感慨深げに語った。
どこでも図書館プロジェクト始動
移動図書館は終了したが、植田さんらが子どもたちに本を届けたいという思いは変わらず、次の方法として「どこでも図書館プロジェクト」を始める。
葉山町内の30カ所に郵便ポストのような小さな本箱を設置し、どこで借りても、どこに返してもいいというシステム。私有地に設置してもいいというオーナーに本箱を提供する。植田さんは「借りた場所と違うところに返せるので、本が循環して色々と楽しめるはず」と話す。
現在、本箱の制作費などのためにクラウドファンディングに挑戦している。支援、詳細は「小さな本箱プロジェクト」で検索。
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