公共の福祉に貢献した人に対する県の最高表彰のひとつ「県民功労者表彰」の受賞者が6月6日に発表され、逗子市から小坪在住の岩本靖枝さん(72)が選ばれた。
岩本さんは民生委員児童委員として長い間、地域福祉活動を積極的に推進し、援助を必要とする高齢者・児童などの支援に優れた成果をあげるなど、社会福祉の向上に尽くしたことが評価された。受賞の知らせを受け、「どうして自分がもらえるのか」と思ったという岩本さん。「続けてきたことを認められるのはうれしいが、当たり前のことをやってきただけ。お節介なおばさんですよ」と笑う。これまで、食事の準備をしているときや、元日から呼び出されたこともあり、「家族の協力があってできた」と夫と二人の息子に感謝する。
市の職員だった岩本さんが民生委員になったのは48歳のとき。消防に勤務していた夫を通じて当時の地元民生委員からの推薦があり、ボランティアに興味もあったことから話を受けた。子どもの頃、生活が苦しく、高校進学時に県の奨学金を受ける際、福祉関係の世話になったことへの恩返しという気持ちもあった。
民生委員の仕事は「困りごとの相談があった時にその道の専門家につなぐパイプ役」だという。そのためには「地域のことを把握しておくことが必要で、人の集まる所や社会福祉協議会、行政が行う催しに顔を出すことが大切だ」と強調する。
民生委員のなり手が少ない現状を危惧しながらも、「一人で問題解決しようとしなくていい。今は行政のバックアップもしっかりしている。相手の気持ちを大切にする優しさ、思いやりがあれば大丈夫」と次の世代にエールを送る。
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