災害で断水した時などに逗子市内数カ所にある「湧水」を活用できないか―。小坪在住の鈴木伸治さんは、能登半島地震の被災地で水道の復旧に時間がかかる状況を見て考えた。「逗子で災害があった時に、山裾や地下から湧き出る『湧水』を活用すれば、大勢の人が助かる」。行動を起こそうと、4月には地域防災に取り組んでいた地元で土木業を営む一柳郁夫さんと「逗子の防災を考える会」を結成した。
小坪小のプール付近に「湧水」があることを知っていた鈴木さんは、プールより高い位置にあると思われる水源から高低差を利用してパイプを引き、現在使われていないプールを巨大な貯水槽とすることを考案。「ポンプで水をくみ上げる必要もなく、費用も大して掛からないと思う」と話す。7月23日には総合防災センサーメーカー・(株)拓和の協力を得て水源調査を実施。10カ所以上調べたが場所の特定には至らなかった。それでも「別の機会に結果を出して、市にも協力してもらいたい」と意欲を見せた。
市の防災安全課は「小坪小プール付近に湧水があることは確認している。提案内容は理解するが、周辺環境への影響もあり、防災ありきで市としてすぐ動くことは難しい」としている。
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