10月22日に投開票が行われた第48回衆議院議員総選挙。神奈川12区(藤沢市、寒川町)では、立憲民主党の阿部知子氏が8万6550票を獲得し小選挙区では初の当選を果たした。自民党の星野剛士氏は比例で復活当選した。
藤沢市を含む12区はこれまでの2回の選挙で常に接戦を繰り返してきた星野氏、阿部氏に加え、希望の党の新人、原輝雄氏の出馬で三つ巴の戦いとなり、注目の選挙区となっていた。
阿部氏は当初から民進、共産、社民、自由の野党統一候補を模索していたことや、希望の小池百合子代表の排除発言が引き金となったといえる立憲民主党への参加で、反安倍勢力の受け皿になれたことが勝利の一因となったといえる。
午前0時ごろ、事務所に待機していた阿部氏に7回目の挑戦で初の小選挙区当選が伝えられると、「本当にありがとう。前回からお預けにしていた万歳が約3年でこんなに大きなものになった。藤沢市民の草の根の民主主義の勝利といえる。立憲民主党は野党第一党になりそうだ。国会でしっかり存在感を表していきたい」と満面の笑みで話した。
前回とは一転、小選挙区で敗北を喫した星野氏は、事前の予測でも不利が伝えられていた。選挙戦では北朝鮮情勢のほか、与党の経済政策などでの実績を前面に押し出し、主張を繰り返し続けた。期間中は小泉進次郎氏や甘利明氏、菅義偉氏などが応援に入り、選挙戦終盤では安倍晋三首相も藤沢に入り、てこ入れを図ったが一歩及ばなかった。
2600票余りの差で小選挙区では敗れたが、比例復活を果たした星野氏は「皆様の期待に応えられなかったのは、ひとえに不徳の致すところ。それでも国会に送り出していただいたことは本当に感謝している。すべてを見直し次回は雪辱を果たしたい。地域のため、国のために精一杯頑張りたい」と、笑顔はなく厳しい顔で挨拶した。
4期目14年務めた藤沢市議を辞職し、希望の党の新人として臨んだ原氏。当初は勢いのあった希望だが、小池代表が民進党からの合流組に踏絵のような判断をさせたことなどで失速。原氏も急遽の出馬で自身の主張を思うように浸透させることができず涙を呑んだ。
原氏は「残念ながら皆様の思いを形にすることができなかった。力不足以外に何もない。公示の2週間前に立候補を決意し、走り始め、多くの人が一緒に走ってくれた。選挙戦に入って12日間、多くの人に支えられて走ることができたことは幸せだった。これからについては皆さんと相談しながらじっくり考えたい」と支持者を前に話した。
藤沢市内の小選挙区投票率は52・15%。前回の衆院選より1・5ポイント下がった。期日前投票(小選挙区)は台風の上陸が予想されたことなどで、前回より2万3000票余り多い5万8225票と1・6倍以上の伸びを見せた。
|
|
<PR>
藤沢版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>