綾瀬市商工会や藤沢商工会議所、地元行政などで構成される「(仮称)綾瀬スマートインターチェンジ地区協議会」が先月26日に開催され、これまで整備が進められていた同インターチェンジ(IC)について、2020年度上半期の開通を改めて目指すことが明らかになった。当初は今年3月の開通を見込んでいたが、2年程度ずれ込むことになる。
同ICは、ETC車専用のフルインターチェンジとして、神奈川県と綾瀬市、中日本高速道路の3者共同で東名高速道路の綾瀬バス停付近(同市小園)に整備を進めてきた。横浜町田ICと厚木ICの中間に位置し、開通後は藤沢市と綾瀬市を南北に繋ぐ県道42号に接続する。
3者は市民生活の利便性向上や地域経済活性、災害時の安全・安心の確保などを目的に、IC整備事業を推進。2011年の説明会を皮切りに、13年には国土交通省から認可を受けている。
同年に用地測量を行い、15年から用地取得に着手。昨年3月には、本線増設工事に伴う下原橋の架け替え工事も始まった。
しかし昨年6月、綾瀬市議会6月定例会の市側の答弁で、開通に遅れが生じる可能性が示唆された。この段階で約8割の用地取得契約が終了していたが、残り2割に関して移転先が見つからず、合意に至っていない状況だった。
2年後へ「最大限努力」
綾瀬市ではスマートICの設置に伴い、商・工・農業の様々な産業振興やロケによる観光誘致、道の駅のような地域振興施設整備、利便性向上のための「パーク アンド バスライド」など様々な施策を進めている。また、東京五輪セーリング競技の会場に江の島が選ばれたことで、藤沢市へのアクセスが向上する同ICの役割はより重要なものになっている。
古塩政由綾瀬市長は開通遅延を受け、「駅を持たない綾瀬としては、悲願である玄関口。2020年度になってしまったのは残念な結果だが、一日も早く開通するため市としても最大限努力したい」と話した。
用地契約は昨年9月に完了しており、今後は東京五輪前の2020年度上半期の開通を目指す方針で進めていく。
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