昨今、食物アレルギーを持つ子どもが増加傾向にあり、同じ献立を提供することが学校現場で困難になっている。そうした中、ICカードを活用して課題解決に取り組んでいる例がある。湘南学園では、食物に関する情報をカードで管理。アレルギー食品の誤食回避などに役立っているようだ。
同学園が採用する「ラボカード」は、SuicaやPASMOのようなマネーチャージ式で、予め生徒が持つアレルギーを登録。カフェテリアを利用する際、読み取り機にカードをかざし、タッチパネルで注文する。2013年からシステムを導入しており、同様の取り組みは市内では珍しいという。
学園には中学生から高校生まで、何らかのアレルギーを持つ生徒が約200人在籍。「アレルギーを持つ子どもは年々増加している。年齢が上がるにつれ、発症は減少傾向だが疲労や免疫力が落ちている時には発症しやすい」とカフェテリアを運営するNPO法人湘南食育ラボの原田ゆう子理事は話す。
アレルギーの子どもを持つ保護者からは「特定原材料などの食品を誤って食べてしまうことがなくなるので安心できる」と声があがった。生徒たちからは「どれを食べてもおいしい。メニューも日替わりなので来るのがとても楽しみ」と口をそろえた。
保護者らが丁寧に調理
同法人は在学生の子どもを持つ親や卒業生の親が中心となり、食事を提供。500円の日替わり定食のほか、日本各地の郷土料理やクリスマスなど季節にあったもの、湘南ならではのしらす丼なども期間限定で並ぶ。生徒以外も利用することができ、保護者や地域の人、卒業生など多くの人が利用している。
原田理事は「子どもの成長を手に取るようにわかり、『ごちそうさま』と笑顔で言われるとうれしい。毎日の食事が身体を作るので、たくさん食べて成長してほしい」と笑顔で話した。
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