藤沢市はこのほど、ギニア共和国に引き取り手のない放置自転車100台と小型動力ポンプ付消防車1台を寄贈した。自転車の寄贈は同市初で、同国の要望を受け実現。子どもたちや教師の学校までの”足”として活用される。
先月26日には寄贈式が本庁舎で行われ、宮治正志副市長からギニアのセンクン・シラ大使にギニア国旗と藤沢市のマークがあしらわれたサンプル自転車と、消防車のレプリカキーが手渡された。
宮治副市長は今回寄贈した自転車や消防車が同国の教育行政に寄与することや、市内で引退した消防車が再び人命救助に活躍できる喜びを伝え、「藤沢市に国際貢献の機会を与えてくださったことに感謝したい」とあいさつ。
それを受けてシラ大使は「ギニアにとって、人民が必要とする素晴らしい贈り物。これまでの支援も含め、藤沢市との協力関係を他の規範となるよう高めていきたい」などと謝意を述べた。
シラ大使によるとギニア共和国では、自宅から学校までの距離が10キロメートルある子どもも少なくなく、通学に時間がかかり過ぎ、不登校になってしまうケースがある。また消火活動に関しては専用車両が少なく、首都に集中してしまっていることなどから、地方で被害が拡大する傾向があるという。
寄贈はルール作りから
藤沢市初となる放置自転車の寄贈はルール作りから始めた。もともと所有者不在の放置自転車は海外に売却し、収益を保管場所の維持管理費に充てていた。そのため、維持管理の継続に必要な売却台数や寄贈できる台数を計算。さらに寄贈後、自転車が転売されることのないよう用途を制限したりする要綱を急きょ作り対応した。
今後は放置自転車の減少を図るとともに、維持管理費などを加味しながら「年100台を上限に希望する発展途上国に寄付を続けたい」と市担当者は話す。今年度は、10月以降にも市ホームページ上で寄贈先を募る予定だ。
市によると同国への消防車の寄贈は昨年度に続き2度目。他国へは2005年頃から続けている。
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