藤沢市は市北西部に位置し、市内三大谷戸のひとつに数えられる「遠藤笹窪谷戸」(遠藤笹窪緑地)の一部を活用し、公園を整備する。大雨時の浸水被害に対応するため、調整池機能を有した施設を想定しており、2019年度にも池の造成工事に着手。市は公園の完成時期について「整備が順調に進んだとして3〜4年後」と説明している。
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整備は市都市マスタープランに位置付けられており、緑地保全や施設整備については12年3月に策定した「健康の森基本計画」に基づいて検討を進めてきた。また同緑地には小出川の水源があり、台風などで大量の水が周囲に流出。浸水対策が課題になっていた。
市西北部総合整備事務所によると、都市公園として整備するのは、谷戸の約24・3haのうち、平地が広がる約2・3ha。大型遊具などは設置せず、トイレや駐車場、散策路などを整備し、自然環境を生かした公園を目指す。一方、約21 ha広がる緑地部分については今後、「特別緑地保全地区」として指定し、保全を図るという。
市は17年度に公園の基本設計、18年度には詳細設計を実施。19年度当初予算案に調整池の造成工事費として約1億3千万円を計上した。
同事務所では「緑地保全と浸水対策は地域住民からも要望が寄せられている。なるべく早い時期に完成を目指したい」と話した。
同緑地を含む健康の森を巡っては1985年頃、北西地区の活性化拠点として整備を計画したが、98年頃、準絶滅危惧種のオオタカの営巣が確認され、方針を転換。以降、市内三大谷戸の一つとして保全と再生を検討してきた経緯がある。
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