2010年に84年の歴史に幕を下ろした県立藤沢高校跡地に完成した(仮称)交流センターで22日、同高校OGらの見学会が開かれた。訪れた参加者らは、記念碑や校歌碑、かつて使われていた備品などが生かされた建物に「思い出が残されている」と感動の声を挙げていた。また同窓会のふじなみ会会長の堀澄子さんは「2万人を超える卒業生や関係者の想いに応えてくださり感謝している」などと話した。
藤高跡地は、開発の条件の1つとして同高校の伝統や「思い出」を可能な限り残すこととされていた。開発を手掛けたのは大和ハウス工業(株)で、校舎解体時から使える備品などを確保。敷地内や交流センターの随所に盛り込んだという。
設計を担当した同社の井野善久さんは「学校跡地の開発で、思い出の碑や植林、石垣などを残すようなケースはある。しかし校舎内部の備品が残せたのは建物があるからこそ。珍しいケース」と話した。今後、交流センターは地域に開かれた施設として運営される予定。
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